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「嚥下体操」で口腔ケアを

飲み込む力の嚥下力

嚥下とは飲み込む力のことを言い、舌や口の周り、首など筋肉を使い、食べ物や飲み物をのどに送り、のどを通してさらに食道まで送る一連の動作のことを言います。
嚥下とはそのために必要な筋肉のことを言い、口の周囲から舌、首周りの筋肉すべてを使います。

実は食事をすると言うのは、嚥下で食べ物を口から食道に運ぶことが出来ればいいだけでは食事するのは難しいのです。
食事ではまず食べ物を目で追って、次に箸で食べ物を掴み、首や肩の筋肉で頭を固定し、箸で掴んだ食べ物を目で追って口まで持っていき、食べ物に合わせて頭を動かし口を近づけます。

このようにしえ、首や肩、腕などの筋肉がスムーズに一連の動作をすることによって、食事がスムーズに出来るのです。

さらに重要なのは、誤って気管に入ってしまった食べ物や飲み物は、むせることで気管から排出できます。
これには、背筋や腹筋などの筋肉の力が必要であり、さらには姿勢を制御できる体全体の筋肉も重要です。
このようにして、食事をするというのは、体のどの筋肉が衰えても、スムーズに出来なくなるのです。

そのために嚥下運動は、口の周りのみならず、体全体の筋肉を動かして、全体の筋肉を鍛える運動です。

嚥下運動の行い方

1、リラックスして座り姿勢を正します。
2、お腹に手を当ててゆっくり深呼吸します。
3、首を左右に振って右と左から後ろを見ます。
次に首を左右に曲げて耳が方に浮くように傾け、最後に首を左右に1回ずつ回します。
4、両手を頭上に挙げて万歳の姿勢をとりゆっくりと下げていきます。
肩をゆっくりと上げてからすとんと力を抜いて元の位置に戻し、最後に肩を前後に回します。
5、口を大きく開けて、次に閉じて、歯をしっかりかみ合わせます。
そして口をすぼめたり、横に唇を伸ばします。
6、頬をふくらませたりすぼめたりします。
7、舌をべーと伸ばして出し、舌を奥の方に引っ込めます。
舌で口の両端を舐めて、舌を出して鼻先顎先を触るように動かします。
8、パピプペポとゆっくりはっきり繰り返し発音し、最後はお腹を押さえて咳払いして終わりです。

これは3で首の運動、3と4で肩の運動、それ以降は口の運動となり、最後に咳払いしてむせる練習をします。
この一連の運動をして、何度か繰り返して行なうと良いでしょう。
嚥下運動は食事の前に行なうのが一番良く、運動によって唾液がよく出るようになり、飲み込みやすく食べやすくなります。

その他にもテレビを見ながら、お風呂に入りながらなど、時間のあるときに行なうと良いです。
あまり無理をせずに1日に何度も疲れるぐらい繰り返しするのではなく、1日出来る範囲で行ない、大切なのは続けていくことです。
少しの時間が空いたときに、行なうと良いでしょう。